マイナーはPOS移行後はどうすべきか – マイニングマシン買取

マイナーはPOS移行後はどうすべきか

イーサリアムがPOS移行するにあたり、マイニングの代替手段としてステーキングが挙げられます。

しかし、イーサリアムをステーキングする場合、32ETHの最低保有枚数が必要になり、これは個人投資家にとってはハードルの高い条件と言えます。

ここでは、POS移行後の選択肢として、中央集権型取引所(CEX)でのステーキング、DeFiにおける流動性マイニングや流動性ステーキングを挙げ、それらについて解説していきます。

1. 中央集権型取引所におけるステーキング

中央集権型取引所でのステーキングは暗号資産の運用方法としてメジャーな手法の一つとして知られています。

POSは、通貨の保有量や保有期間に応じた報酬を受け取る仕組みであるため、ステーキングをする際には多くの通貨を保有する必要があります。

また、ステーキングはPOSというアルゴリズムを採用しているブロックチェーンの通貨でなければできません。

ステーキングに参加する場合、対象となる暗号資産のステーキングのルールを理解しておく必要があります。

また、CEXやDEXを問わず、レンディングサービスというものがあります。

これは、暗号資産を一定期間貸し出し、利息を報酬として受け取るサービスのことです。したがって、レンディングは暗号通貨のシステムの中で報酬を得るステーキングとは異なります。

2. 分散型取引所における流動性マイニング

流動性マイニングを利用する方法もあります。流動性マイニングとは、イールドファーミングを行う人々を惹きつけるために、流動性提供の対価として利息とガバナンストークンを受け取れることを指します。

流動性マイニングは、POWを利用した仮想通貨のマイニングとは異なり、イーサリアムなどに構築された分散型システムを基盤として行います。

マネーレゴとも呼ばれるように、DeFiのアプリを組み合わせることができるため、利益を容易に最適化することができます。

流動性マイニングは主に分散型取引所で行われます。

その中でも特に有名なUniswap、Balancer、Curveについて解説していきます。また、流動性ステーキングについても同様に解説します。

【DEX①】Uniswap

Uniswapは2018年に設立された自動マーケットメーカー(AMM)システムを活用している分散型取引所です。

AMMとは、オーダーブック方式とは異なり、取引所におけるマーケットメイキングのテクニックを不要とする自律型取引システムのことを言います。

現在のブロックチェーン上には無数の分散型取引所が構築されていますが、そのほとんどがAMM方式を採用しており、仲介者や第三者を必要とせずにスムーズな取引をすることを可能にしています。

中央集権型取引所に見られるオーダーブック方式では、売り手と買い手同士が取引を行っていますが、AMM方式の場合、売り手および買い手は流動性プールのスマートコントラクトに対して取引を行うことになります。

流動性プールとは資産がためられている金庫のようなもので、トレーダーは売りたいトークンをプールに入れ、プール内から欲しいトークンを手に入れます。

流動性プールはトークンの流動性を提供しなければマーケットメイキングが成り立たなくなります。

したがって、AMMでは流動性プールに資産を提供することで流動性を確保しなければならず、流動性を提供することにより様々な報酬を受け取ることができます。

報酬の例としては、トレーダーから支払われる手数料やガバナンストークン、LPトークンなどが挙げられます。

その一方で、Uniswapにはインパーマネントロスの問題があります。

流動性プール内の通貨供給量に対して通貨価値の変動が大きい場合、分散型取引所のシステムにより通貨割合を一定に保とうとする動作により、最終的な利益が減ってしまうことがあります。

インパーマネントロスは通貨価値の変動が低いステーブルコインなどを対象にする場合は、ほとんど影響を受けなくなります。

【DEX②】Balancer

Balancerは、AMMのひとつでありユーザーは最大で8つの異なるトークンを任意の比率で利用し流動性プールを作ることができます。

Balancerは、誰でも分散型インデックスファンドを作成、参加することができ、流動性提供者となることでBALトークンを報酬として受け取ることができます。

プールに任意のポートフォリオを組んだ場合、プール内のトークンの価格が変動したとしても、プロトコルによりリバランスを行うためプールの状態は維持されたものになります。

これは株式市場におけるインデックスファンドに似ていると言えます。

【DEX③】Curve finance

Curve financeはイーサリアム上で動く分散型取引所で、ステーブルコインを取引しているユーザーに可能な限り最高のレートを提供するよう設計されています。

Curveはステーブルコインに焦点を当てているため、価格変動が小さく流動性提供者は低いリスクで資産を運用することができます。

Curveで流動性提供を行う場合、LPトークンとして3CRVが得られます。

これはDAI、USDC、USDTを備えたプールに流動性提供を行った場合に得られます。また、LPトークンをステーキングすることでCRVやCVXなどが手に入ります。

トレーダーからの交換手数料のうち0.015%が流動性提供者へわたり、残りがveCRVの保有者へわたります。

veCRVはVoteEscrowedCRVの略で、一つの分散型取引所を超えた流動性の確保に利用することができます。

veCRVはCurve financeのUI内でCRVトークンを1~4年ロックすることにより手に入れることができます。

このように、Curveはどの分散型取引所よりも多くの流動性を制御するものです。そして、veCRVはCRVプールに投票することができ、より多くの報酬を得ることを可能にします。

CRVをより多く持っているとCurve financeの運営であるCurve DAOの参加者として振る舞うことができ、veCRVによりCRVの報酬をブーストさせることができます。

一方でveCRVは市場では取引ができず、得るためにはCRVを長期間ステーキングしなければなりません。

Convex financeはveCRVを保有していない場合でも、3CRVやCRVからCVXを受け取り、CVXをロックすることで投票権を得ることができます。

これによって、veCRVとは違い、ロックしなくても投票権を得ることができます。

3. 分散型取引所における流動性ステーキング

流動性ステーキングは最近注目を浴びている運用手法で、「イーサリアム2.0」でステーキングをしたいというニーズに対応する提案であると言えます。

流動性ステーキングはコインチェックやバイナンスなどの中央集権型取引所ではなく、DeFi上で運用することができるため、取引所が将来なくなってしまうというようなリスクを回避することができます。

流動性ステーキングは、投資家がトークンをプロトコルにステーキングするところから始まり、プロトコルが投資家に代わってステーキングを行います。

そして、ステーキングされた資産の1対1トークン化したものを投資家に発行します。このステーク報酬は流動性マイニングにおけるLPトークンのように流動的なステークトークンに発生します。

流動性ステーキングでは、トークンは即座に換金できるため投資家はアンロック期間を待たないでも元のトークンを取り戻すことができます。

代表的なものでいえばLidoが挙げられます。

Lidoでは、最低ステーク枚数に制限がないため32ETH以下でもステーキングすることができます。しかし、手数料が10%ほどと通常のステーキングサービスよりも高く設定されています。

まとめ

以上、マイニングの代替手段としてステーキング、流動性マイニングを見てきました。

長期的に見れば、これからマイニングが難しくなるのは確定していますので、その他の稼ぎ方も視野においておく必要があるのではないでしょうか?


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